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「山嶺」1938年  岩崎 鐸
2010年4月21日掲載

 コレクション展「旅ニデヨウ」(6月13日まで)が始まった。
 フランス、イタリア、ギリシャ、スペインなどをテーマにした絵画や写真が並んでいる。かつて行ったところ、いまだ見ぬ土地、自分にとって気になる作品の前に立ち、想像をたくましくしてみる。
 一枚の大きな山の絵が目をひく。写実的な絵ではない。でも、山の骨格の大きさが十二分に表現されている。この山を眺める場所のすぐ足下には深い渓谷が横たわっているようだ。谷底から伸びる尾根をゆっくり歩くように目でたどってゆくと、アルペンムードいっぱいの遙かな稜線に達する。
 あの一番高いピークまで尾根をつめると3〜4時間くらい…天気もよさそうだし爽快だろうな…などと空想が膨らみはじめると、なんだか居ても立ってもいられない気持ちになってくる。
 ゴールデンウイーク間近、みなさんにも?旅に誘う一枚?が美術館で見つかりますように。

県立美術館学芸専門監 斎藤 郁夫