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おんなの目

隠し部屋 (2009年1月30日)
 皆さんのお宅に隠し部屋
はありますか? 我が家にはあるのです。
 イスラエルの一般市民の住居には、隠し部屋ではありませんが必ずシェルターがあるそうです。シェルターを作ることが義務づけられているのです。
 イスラエルにもパレスチナにも、悲惨な苦難の歴史があります。紛争の歴史を遡れば(どこまで遡ればいいのでしょうか?)、私が手にした、中東歴史年表の最初は、“紀元前1894年にバビロンで第一王朝始まる”でした。宗教対立とも言われていますが、それは本当なのでしょうか? 石油と世界の経済が絡んで、アラブ諸国の関係と世界の覇権という権力欲もあって…私はなにも知らない。だから、この度のイスラエルとパレスチナ、ハマスとの紛争(戦争?)についてもなんの意見も言えません。現地の映像をテレビで見て、魂が冷え冷えと凍り、心から淋しく思うのです。
 平和な日本を象徴する隠し部屋が我が家にあります。我が家では、友人達から、よく果物やお菓子を貰います。自己規制のきかない我が家の住人は、あればあるだけ食べて堕落した贅肉を溜め込んでしまいます。それで家の一番奥の部屋に食物を隠しておくのです。それが我が家の隠し部屋。シェルターとふざけた隠し部屋。西と東の全く違う部屋です。

ニセ愛猫家 (2009年1月16日)

 同級生で東京在住の久美
さんからの便りは、いつも
猫のことばかり。
 捨て猫を2匹拾った。猫が下痢した、風邪ひいた、夜出歩く、喧嘩する、家族が猫を邪険にする…。便箋も猫の柄で、文字の下で猫が転がったり、走ったり、寝たりしている。この間の便りでは、「捨て猫に出会ったら必ず拾って飼う」という誓約書が入っていた。私はそれに署名し、誓い、印を押し、速達で返信した。
 私も猫は好きだから、久美さんの便りは楽しい。しかし、私は彼女に比べれば、ニセ者。ニセ愛猫家だ。現にもう誓いを破ってしまった。近くの公園を自転車で走っていたら、猫の鳴き声が聞こえた。こんな所で鳴いているなんて、きっと捨て猫だと思ったけれど、自転車を止めなかった。止めないどころか、スピードを上げて逃げたのだ。心の中で猫の幸せを願って十字をきりながら逃げた。きっと優しい誰かが拾ってくれる、そんな夢のようなことを願った。私は、今はいろんな事情から猫を飼うことができない。夕食を食べながら、この食べ物の半分をやれば、あの猫は助かるのに、布団に入れば、あの猫は寒いだろうに、と寝返りばかりうった。
 あれから二週間、私はもう猫の鳴き声を、心の遠くに微かに聞くだけになった。私は、ニセ愛猫家なのだ。

新年を迎えて (2009年1月9日)

 皆様、明けましておめでとうございます。なにやかやと心穏やかに過ごせない世相ですが、皆様の今年のお幸せを心よりお祈りいたします。私は、今年一年、昨年までの汚れた精紳で送ってきました生活を一新させて、美しく生きていきたいと思っております(本当です!)。美しい姿勢、美しい言葉、美しい微笑み、眼差し、美しい文章、究極は美しい心。努力目標…です。
 では、美しい言葉とユーモアに溢れる詩をご紹介いたします。
  新年前夜      田村隆一
 新年の その
 前夜に何を祈る 未来か過去か
 その現在に なにをささやく
 ぼくの友人に
 「新年前夜の詩」
 を書いて 死んだ男がいた
 いまでもおぼえている
 ぼくらの歳になると
 「主よ みもとに近づかん」
 それなら
 主は近づいてきて ぼくらに
 オトシダマを 少し
 おくれ 
    (田村隆一「生きる歓び」)
 皆様、オトシダマを貰われましたか? 誰もくれない? 拗ねてはいけません。今年は始まったばかり。どっさりプレゼントが届く日もあるでしょう。美しい心で過ごせばね(?)