今年4月、医療法人社団水生会 柴田病院(山口市大内矢田北5)の新院長に、武田茂医師が就任した。3カ月が経過し、柴田病院が現在力を入れていることや新たな取り組みについて、武田院長に聞いた。
武田茂院長
就任あいさつ
私は、1991年に山口大医学部を卒業後、消化器・腫瘍外科学に所属し、主に消化器疾患の診療と研究に従事してきました。2005年より当院にも非常勤医として勤務。今後は院長として、これまでの経験を生かしながらより広い視野で病院運営に携わり、地域医療の向上に努めます。
当院の役割と特色
柴田病院は、創立以来多くの皆様に支えられながら、「地域の頼れる病院」を目標に医療活動を続けてきました。
当院最大の特徴は、全60床が「地域包括ケア病棟」として機能している点。これは、病気の種類や経過に関わらず、患者さまのニーズに応じて柔軟な入院・治療・リハビリテーションを提供できる体制です。
そして、急性期病院からの転院、クリニックからの入院加療依頼、救急隊からの緊急受け入れなど、さまざまな入院経路に対応。さらには、患者家族の一時的な休息のためのレスパイト入院や医療的ショートステイ、在宅生活の立て直しのための入院など、ニーズに応じた柔軟な医療サービスも提供しています。
私たちは、「患者さまは最終的に住み慣れた地域に帰られる『生活者』である」という考えを大切にしています。そのため、医師・看護師をはじめ、社会福祉士、リハビリセラピスト(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)など多職種が連携し、患者さまが安心して退院できるよう支援しています。退院に向けては自宅訪問や退院前カンファレンスも行い、かかりつけ医やケアマネジャーなどと協力して、切れ目のない医療と介護の提供を心がけています。
一方、外来診察については、地域の皆様の健康を支えるため、予防医療にも力を入れています。特に、生活習慣病の早期発見・早期治療を目的とした健康診断や、がん検診を定期的に実施。また、糖尿病や高血圧などの慢性疾患をお持ちの方に向けた栄養指導や運動療法にも注力し、病気の悪化を防ぐためのサポートを行っています。
再開と新たな取り組み
このたび、開院以来6500例以上の治療実績を誇る肛門外科手術(痔の治療)を再開しました。これまで以上に安全と快適さを考慮した治療体制を整え、専門的な知識と技術で対応し、痔に関するお悩みを抱えていらっしゃる方々に、安心して治療を受けていただけるよう尽力して参ります。
また、長寿社会において、人生の最後までよく見え、自由に行動できることは大変重要です。そこで、白内障手術を中心とする眼科診療や、整形外科診療とリハビリテーションによる運動機能の回復にも積極的に取り組み、高齢者の方々の生活の質向上に貢献して参ります。
今後とも、地域の皆様に信頼され、愛される医療機関として、スタッフ一丸となって取り組んでまいりますので、ご支援とご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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