新型コロナウイルス感染拡大でイベント中止や外出自粛が続く中、SNSなどを活用したさまざまな取り組みが展開されています。インターネットで発信されている山口市内のイベントやキャンペーン、サービスなどの情報の一部を紹介します。

朗読動画やお祝いメッセージをネットで楽しむ　おうちで中原中也生誕祭

　山口市出身の詩人・中原中也の113回目の誕生日となる4月29日（水・祝）。毎年この日は朗読会やミニライブなどによる生誕祭が開催されていますが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止が決定。中原中也記念館（山口市湯田温泉1、TEL083-932-6430）前庭での「空の下の朗読会」は11月7日（土）に延期となりました。

　同館では、生誕祭を自宅で楽しんでもらおうと、「おうちで中原中也生誕祭」を企画。4月29日午前9時から「ウェブ上の朗読会」が開催されます。参加方法は、中也の詩または自作の詩を朗読する動画を、ハッシュタグ「＃中也web朗読会」をつけてツイート。中原中也賞受賞者やアーティストによるパフォーマンス動画でのコラボレーションも予定されています。「自身も朗読を好んでいた中也にならい、多くの人に朗読を体験し、親しんでもらえるイベント。動画については、風景などを映し、音声の朗読という形態もOKです。詩に歌をつけたパフォーマンス、演奏なども歓迎します。音楽を伴う場合は、著作権の侵害にならないようオリジナル楽曲などの使用を」と同館。

　また、中也の生誕を祝う「お祝いメッセージ」も4月29日到着分まで受け付け。同館ウェブサイト（http://www.chuyakan.jp/）内にメッセージフォームが設けられており、送信した内容は4月29日から5月31日（日）まで同サイト内に掲載されます。

　なお、同館は5月11日（月）まで臨時休館中です。

スペイン料理レシピ公開　応援メッセージ募集中

　山口市は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会におけるスペインのホストタウンとしてスペインを応援しています。また、今年で同パンプローナ市と姉妹締結40周年を迎えました。そうした縁から市ではこれまでスペインの「食」に関する様々なイベントを実施。また、「食」を通じてスペイン料理を家庭で楽しみ、スペインを応援してもらおうと、2020年3月からウェブサイト（https://www.city.yamaguchi.lg.jp/）に家庭で作れるスペイン料理のレシピを公開しています。

　メニューは、2月に開催された「家庭でも作れるバスクチーズケーキ作り講座」や「スペイン給食day」で使用されたレシピや、山口県立大生が制作したレシピの一部など13品。

　現在、料理にスペイン選手への応援メッセージを添えた画像が募集されています。送付方法はメール（kokusai@city.yamaguchi.lg.jp）で、募集期限は5月29日（金）。寄せられた画像は同サイト等に掲載され、スペイン語訳してスペインにも伝えられています。スペインからは「元気が出ました」と感謝の声が届いています。

「オンラインお花見」で　阿東の花と魅力を発信

　阿東地域特産のリンゴやナシの花が楽しめる「オンラインお花見」が写真共有アプリ「インスタグラム」で発信されています。アカウントはatomori759。

　企画したのは、「やまぐちシードル」の製造販売を手掛ける原田尚美さん。原田さんは同地域の地域おこし協力隊員として関西からUターン移住。以前からワインが好きで、2019年5月の退任後、徳佐リンゴで作る“地元の豊かな食材を引き立てるお酒”「やまぐちシードル」を商品化。2020年2月に販売所をオープンされました。現在は、販売所とウェブサイトのオンラインショップで購入可能です。

　2019年、リンゴの花と軽食を楽しむ「お花見ピクニック」を初開催し、好評だったことから2020年はナシのお花見も加え「梨とりんごのお花見ピクニック」を企画されていましたが、新型コロナウイルスの影響でオンラインに切り替え。見ごろを迎えた花と合わせて阿東地域の見どころなども紹介されています。

　「地元有志で発足した『阿東を盛り上げたい女性のネットワーク』のメンバーたちと女性目線で阿東地域の魅力の掘り起こしを行い、情報発信をしようと企画していました。状況が変わりましたが、撮りためていた写真や情報を、SNSを活用した新しい方法で紹介することで、外出自粛中のなか、少しでも気分転換になれば嬉しいです」と原田さん。同ネットワークのマップ部と協力して、情報をまとめた紙のマップも作成される予定です。

　さらに「今後も、阿東のユウスゲや野菜の花など、またお花見で見たナシやリンゴが実になり、大きくなっていく様子や、引き続き阿東の見どころなどをアップしていきます」と、阿東地域の魅力発信に意欲的です。

やまぐち中央事務所　テレビ電話サービス開始

　「外出したくないが、相続手続きを先延ばしにしたくない」と考えている人に朗報です。

　やまぐち中央事務所（山口市後河原、TEL0120-753-793）では、新型コロナウイルス対策としてテレビ電話による相続相談や面談の対応を開始。スマートフォンやパソコンが手元にあれば、3ステップで司法書士との面談が可能になります（事前予約が必要です）。

　①予約日時に同事務所からの電話を受ける
　②同事務所のウェブサイト（https://www.y-central-office.jp/）を開き、「オンライン面談」バナーをクリック
　③電話口で伝えられた番号を画面の「ルーム名」（接続はこちらからの枠内）に入力

　「うまくつながらなくても、電話口で接続方法を丁寧に案内します。ご安心ください」と同事務所の福田修平代表。なお、同事務所では、一時的な対策としてではなく今後はオンライン面談やオンラインセミナーの実施、動画配信などの展開も予定されています。