山口市の夏の夜を、約3万個もの紅ちょうちんの灯りで染め上げる「山口七夕ちょうちんまつり」が、8月6日(水)と7日(木)の午後6時から10時まで開かれる。今年は、提灯山笠や提灯御輿(みこし)の巡行はなく、7日は元来の「静」の祭りとして実施される。
この祭りは、室町時代に山口市を治めていた大内氏26代盛見(1377-1431)が先祖の冥福を祈るため、笹竹の高灯籠(とうろう)に火をともしたのが始まりと伝えられている。それがいつしか庶民の間に広まっていき、特色ある祭りへと"育って"いった。秋田の「竿灯(かんとう)」、青森の「ねぶた」と並ぶ「日本三大火祭り」の一つにも数えられている。
両日開催のイベント
祭りの代名詞とも言える「ちょうちん笹飾り」は、中心商店街、一の坂川交通交流広場、一の坂川沿い、県道204号線に、午後6時半から9時半まで飾られる。1本あたり約40個の紅ちょうちんを数百本の竹ざおに飾りつけ、手作業で一つ一つ点灯。地域の人たちの「伝統行事を守り、伝えていこう」との強い気持ちに支えられている。アーケード内でろうそくに火がともされるのは全国的にも珍しい。
また、竹ざお1本あたり約20個の紅ちょうちんが掲げられる、人の背丈ほどの「ミニちょうちんツリー」は、一の坂川交通交流広場内噴水広場、亀山公園ふれあい広場、ほたる広場(米屋町)、山口商工会議所前に置かれる。ほたる広場では、短冊に願いを書いて飾りつけることができる。
「山口で日本初のクリスマスミサが開かれた」との史実にちなんだ、山口商工会議所青年部による「ちょうちんツリー」は、約200個の紅ちょうちんが飾られた高さ8メートルの"ツリー"だ。一の坂川交通交流広場に登場する。
135個のちょうちんで飾られ、「山口」の文字が浮き出す、高さ5メートル・横8メートルの「ミニすだれちょうちん」は、亀山公園ふれあい広場に設置。2016年までパークロードに飾られた「すだれちょうちん」(高さ14.5メートル×横38メートル、ちょうちん数500個)のミニチュア版で、同青年部によって昨年初お目見えしたもの。今年は両脇に、瑠璃光寺五重塔やSLやまぐち号を特殊な生地に印刷して内側からライトアップする「アートタワー」も立てられる。
さらに同青年部は、自分だけの手提げちょうちんを作ることができる「ちょうちんワークショップ」も、同広場で開催。参加費は500円で、時間は午後7時から9時まで。
また、食べ物・飲み物などが購入できる「物販・レストコーナー」は亀山公園ふれあい広場に設けられ、キッチンカーは一の坂川交通交流広場に出店する。
8月6日のみ開催のイベント
大殿地域では「つながる大殿七夕ちょうちん」が開かれる。歴代大内氏を築山神社(上竪小路)で慰霊する「大内氏御霊なごめ祭り」は午後6時15分から。続いて、八坂神社(同)拝殿前で「火起こしの儀」があり、「祈りの灯」を採火。100個のちょうちんが載る「ちょうちん山車」に明かりを灯す。また、八坂神社や各町内に設置される「ちょうちん笹飾り」に加え、各家庭にはLEDで光る「軒先ちょうちん」も飾られる。さらに山口ふるさと伝承総合センターでは「子ども縁日」が開かれ、祇園囃子(ばやし)の演奏(8時~)も披露される。
また、例年約30のよさこいチームが出演するダンスイベント「DANCE WAVE やまぐちMINAKOIのんた」は、亀山公園ふれあい広場と一の坂川交通交流広場付近で、6時から9時半まで。迫力あるダンスパフォーマンスを、間近で楽しむことができる。
間近でダンスを楽しめる
一方、湯田温泉街では、錦川通りに「ミニちょうちんツリー」が並べられ、中心街より30分早い午後6時から点灯される。
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