山口被害者支援センターが主催する公開講座「遺族となって22年」が、5月11日(日)午後1時半から3時まで開かれる。講師を務めるのは、犯罪被害者遺族の米村州弘さん。
2003年、当時大学2年生だった米村さんの次女・智紗都さんは、インターネットで知り合った男に殺害され、奈良県の山中に遺棄。2週間後に発見された。米村さんは事件後、公益社団法人くまもと被害者支援センターの自助グループ「さくらの会」の立ち上げに協力し、現在代表を務めている。米村さんは、智紗都さんと加害者とが知り合うきっかけとなったパソコンをプレゼントしたことで自身を責め続け、今でもその死を完全に受け入れることができないのだという。だが、智紗都さんが生きた証しを残そうと、各地の警察や学校、被害者支援センターなどでの講演活動を続けている。
会場はKDDI維新ホール(山口市小郡令和1)で、聴講希望者は直接会場へ。会場への入場は無料だ。
犯罪や交通事故の被害者やその家族は、幸せで平穏な日々からある日突然、日常生活や将来の夢などを奪われることになる。そして、犯罪そのものによる直接的な被害に加え、精神的被害や経済的負担など、さまざまな困難に直面することにも。この講演会は、被害者らの置かれている状況や、平穏な暮らしへの配慮の重要性などを、一人一人に深く理解してもらうことを目的に開催される。
5月から7月にかけて、被害者支援員養成講座
山口被害者支援センターは、被害者支援に関心ある人たちが、専門的ボランティア「被害者支援員」になれる養成講座(受講無料)も、5月から7月にかけて開催する。①入門講座(全3回)と②初級講座(全7回)があり、今回の公開講座は①の第1回も兼ねている。被害者支援員になるには、①②のうち8回以上の受講が求められる。講師は、警察・検察・裁判関係者、被害者遺族、弁護士、大学教員、同センタースタッフらが務める。開催日時は主に水曜日の午後。申し込み締め切りは、公開講座当日の11日だ。
申し込み・問い合わせは同センター(TEL083-976-5152)へ。フォーム(https://vs-yamaguchi.net/suppoterform/)からの申し込みも可能となっている。