「山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する」ことを目的に活動している「西京シネクラブ」(大久保雅子代表)は、8月23日(土)に「KIDDO キドー」(2023年、オランダ)を上映する。会場は山口市民会館(山口市中央2)小ホールで、上映時間は午前10時半、午後2時、7時からの3回。
オランダの児童養護施設で暮らす11歳の少女ルー(ローザ・ファン・レーウェン)のもとに、離れ離れだった母親のカリーナ(フリーダ・バーンハード)から突然連絡が入る。自称ハリウッドスターのカリーナは、再会を喜ぶルーを勝手に施設から連れ出し、「ポーランドのおばあちゃんのところへ行く」と告げる。カリーナにはルーとずっと一緒にいるための、ある計画があったのだ。「人生はゼロか100かよ、お嬢ちゃん(キドー)」。ルーは破天荒な言動を見せるカリーナに戸惑いながらも、母親と一緒にいたいという思いでついていく。おんぼろのスポーツカーに乗って、母と娘のちょっぴりビターな逃避行が始まる…。
監督を務めたのは、そのビジュアルセンスと遊び心あふれる作風で注目を集めているオランダの新星、ザラ・ドヴィンガー。長編デビュー作の本作は、第73回ベルリン国際映画祭(2023年)に正式出品。本作を鑑賞した映画監督のショーン・ベイカーから「子どものような好奇心と大人のリアリティに満ちた見事なデビュー作!」と絶賛されるなど、世界各国から称賛の声が寄せられた。1960~70年代の印象的な名曲の数々が、2人の旅を彩っている。
チケットは、当日会場で販売。料金は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。電話予約(TEL083-928-2688)すれば、一般料金のみ1500円に割り引きされる。
大久保代表は「1960~70年代の音楽が散りばめられた、とても個性的な母と娘のロードムービー。独特な映像美も見どころ」と話し、鑑賞を呼び掛けている。