身の回りの製品には、ふだん気が付かない技術がたくさん潜んでいます。例えば、調理に使うボウルは銀色に光り輝いています。この輝きは素材のアルミニウム等の色ではなく、研磨やめっきといった表面処理による金属光沢です。表面処理には、素材表面を錆びにくくさせたり、素材の強度をあげたりするなど実用的な意味があります。
また、コンピューターに欠かせない半導体の製造には、石英ガラスが不可欠です。石英ガラスは高純度の二酸化ケイ素でできたガラスで、不純物を含むガラスに比べて、高温耐性、化学耐性、優れた光の透過性を持つため、半導体製造プロセスの様々な工程で利用されています。
「すご技!やまぐち」コーナーでは、研磨やめっき、石英ガラスの製造・加工で全国的にも卓越した技術を持つ県内企業の技術力を展示しています。ぜひ、ご覧ください。
山口県立山口博物館 理工担当学芸員 漁 剛志