今夏も大変暑い日が続いていますね。こんなときは鍾乳洞がおススメです。美祢市には日本最大級のカルスト台地「秋吉台」があります。この地下にはあちこちに空間が広がっており、秋芳洞など観光で活用されているものもあります。
秋吉台は石灰岩でできています。主な成分は炭酸カルウシムで、酸性の物質に溶けるという性質があります。空気中や土中の二酸化炭素が雨水や地下水に溶け込むと少し酸性になり、炭酸カルシウムを溶かします。この作用で空洞ができます。逆に、炭酸カルシウムが溶けた水溶液から水や二酸化炭素が蒸発すると、再び炭酸カルシウムが現れます。これが鍾乳石です。
洞内の温度は一年を通じて17℃くらいなので、夏はとても涼しいです。寒く感じるかもしれないので、寒がりの方は上着があった方がよいでしょう。また、眼鏡をかけている方は鍾乳洞から出ると一気にくもるのでご注意を。
山口県立山口博物館 地学担当学芸員 赤﨑 英里