入浴中に急死する人は交通事故の約7倍です。室温と湯温の温度差が原因で脳卒中や心筋梗塞を起こすというヒートショック仮説が有名です。しかし、当院の調査では入浴中に突然意識をなくして溺れる人が多数いました。
身体が温まると血管が拡張します。坐った姿勢では下半身に血液が貯留して心臓に戻る血液が減少し、血圧が低下します。血圧が60mmHg以下になると脳血流が途絶して、7~8秒で突然意識がなくなります。この意識消失は失神と呼ばれています。
広い浴槽内で失神するとすぐに溺没してしまうため、その対処は急を要します。溺れなくても脳の血流途絶が数分間続くと生命の危険が生じます。浴槽から出して脚を少し高くして寝かせるだけで、通常意識は回復します。温泉では失神したらすぐに救助できるように、誰もいない浴槽ではのんびり入浴しないことです。かならず複数人で入浴することをお勧めします。
住所 | 山口市緑町2-21 |
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TEL | 083-921-7722 |
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