山口市大内で医療・介護サービスを展開する医療法人社団水生会グループは、柴田病院(山口市大内矢田北5)を中心に、介護老人保健施設、有料老人ホームを運営。「お家(うち)に帰れる 大内(おおうち)の病院」を合言葉に、地域の人たちの健康と生活を支えている。「患者や利用者たちが住み慣れた地域で、その人らしい生活を続けられるよう支援していきたい」という柴田三大(みつひろ)理事長に、水生会グループの取り組みなどを聞いた。
柴田三大理事長
自立支援介護の実践
水生会グループでは、「リエイブルメント(自立支援介護)」を実施しています。これは、単に介護サービスを提供するのではなく、ご本人の「こうなりたい」という意思を尊重し、生活意欲を引き出しながら、共に自立への道を歩むことを意味しています。
「もう一度、自分で台所に立ちたい」「孫と公園で遊びたい」といった一人ひとりの願いに寄り添い、その実現に向けて専門スタッフがチーム一丸となってサポートします。私たちの役割は、できないことを代わりに行うのではなく、ご本人ができることを増やし、生きがいを持って暮らせるよう伴走することなのです。
柴田病院の役割
柴田病院は、回復期の病院です。急性期の病院で治療を終えた患者さまが、自宅や施設での生活に戻るための大切な橋渡し役を担っています。大きな病院では、紹介状なしで診察を受けると7000円以上の負担金(選定療養費)がかかりますが、柴田病院では「紹介状なし」でも負担金は発生しません。気軽に相談しやすく、患者さま・ご家族に寄り添った質の高い医療とリハビリテーションを提供しています。また、眼科の手術や、再開した肛門外科手術も実施しています。
私たちは患者さまの生活において「目が見える」ことを重要視しており、眼科では高齢者のための白内障手術を積極的に行っています。「目が見える」ことは、安全を確保するだけでなく、人生の豊かさにも直結する大切な感覚です。自らの意思で自由に行動できるようになることが、自立した生活の基礎になります。
日常生活を取り戻す
当会のリハビリテーションでは、食事・排泄・入浴・歩行など、日常生活に必要な動作を実践的に訓練します。経験豊富なリハビリスタッフ・ケアマネジャーが多数在籍し、退院後の生活を見据えた訓練や、在宅生活で活用できる介護保険サービスの案内・手続きサポートも充実しています。
切れ目ない地域包括ケア
水生会グループの強みは、医療から介護、そして在宅生活まで、切れ目のないサポート体制にあります。訪問診療・訪問看護・訪問リハビリといった在宅医療サービスも充実させ、ご自宅で安心して療養できる環境を整えています。さらに、山口市から委託を受けた地域包括支援センターも併設されており、医療・介護にとどまらない生活全般の相談にも対応しています。
地域と共に歩む
「お家(うち)に帰れる 大内(おおうち)の病院」という言葉には、単に自宅へ帰ることを目指すだけでなく、この「大内(おおうち)」という地域全体を一つの大きな「お家(うち)」と捉え、地域の中で支え合いながら暮らし続けられる社会を作りたいという願いを込めています。住み慣れた地域で、安心して自分らしい生活を送れるよう、私たちはこれからも地域医療・介護の充実に尽力してまいります。
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