「山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する」ことを目的に活動している「西京シネクラブ」(大久保雅子代表)は、9月7日(日)に「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」(2024年、アメリカ)を上映する。会場は山口市民会館(山口市中央2)小ホールで、上映時間は午前10時半、午後2時、7時からの3回。
実業家で、第45代・47代アメリカ大統領に就任したドナルド・トランプ。その発言や行動は規格外で、耳を疑うエピソードであふれている。だが、怪物は生まれた時から怪物だったわけではない。本作では、成功を夢見る初々しい20代のトランプが、伝説の弁護士に導かれて驚愕(きょうがく)の変身を遂げ、トップへと成り上がっていく道のりを描いている。
1980年代、20代のトランプは危機にひんしていた。不動産業を営む父の会社が政府に訴えられ、破産寸前まで追い込まれていたのだ。そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き凄腕弁護士ロイ・コーンと出会う。大統領を含む大物顧客を抱え、勝つためには人の道に外れた手段を平気で選ぶ冷酷な男。そんなコーンが"ナイーブなお坊ちゃん"だったトランプを気に入り、「勝つための三つのルール」を伝授し、洗練された人物へと仕立てあげる。やがてトランプは数々の大事業を成功させ、コーンさえ思いもよらなかった怪物へと変貌していく…。
監督は、カンヌ国際映画祭「ある視点部門」グランプリ受賞作「ボーダー 二つの世界」(2018年)のアリ・アッバシ。敵にまわせば命取りになりかねない存在に、覚悟を決めて向き合った。トランプを演じたのは、「アベンジャーズ」シリーズでバッキー・バーンズ(ウィンター・ソルジャー)を演じているセバスチャン・スタン。コーン役は、「シカゴ7裁判」「ジェントルメン」(ともに2020年)などのジェレミー・ストロングだ。第77回カンヌ国際映画祭(2024年)コンペティション部門出品。第97回アカデミー賞(2025年)と第82回ゴールデングローブ賞(同)には、共に主演男優賞(セバスチャン)と助演男優賞(ジェレミー)にノミネートされた。
「タイトルの『アプレンティス』は、見習い、新米の意味。鑑賞後は、トランプ大統領に関するニュースの捉え方が変わるかもしれない」と大久保代表。
チケットは、当日会場で販売。料金は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。電話予約(TEL083-928-2688)すれば、一般料金のみ1500円に割り引きされる。