日本を代表する植物学者の牧野富太郎と同時代に活躍した研究者に南方熊楠(みなかたくまぐす)がいます。
前回紹介したフランス人宣教師フォーリーの植物標本とともに、この南方熊楠などの植物標本も今回新たに見つかりました。
南方は、江戸時代末期に和歌山県で生まれ、独学でさまざまな学問を身につけて知の巨人とも呼ばれ、環境保全活動の先駆者としても有名です。彼と牧野富太郎との間を取りもったのが、同じ和歌山県出身の植物研究者の宇井縫蔵です。
開催中の企画展「やまぐち植物さんぽ その2(6月1日まで)」では、新たに見つかった牧野富太郎、南方熊楠、宇井縫蔵などの植物標本や、明治時代の小笠原諸島などの稀少植物の標本を初公開中! 県内各地や周辺県のおもしろい植物や絶景とともに、ご覧ください。クイズや「やまぐち植物かるた」にもぜひ挑戦してみてください。
山口県立山口博物館 植物担当学芸員 杉江 喜寿