その作品が6点も国宝に選ばれている画聖・雪舟こそは、大内文化の大立役者と言っても過言ではないだろう。しかも、その多くは山口滞在中、大内氏から与えられたアトリエ・雲谷庵で描かれたと言われている。そして、彼の作と伝わる雪舟庭も、彼の作風である画禅一致を体現する水墨画、例えば毛利博物館所蔵の「四季山水図」を見るようで、明で本格的に水墨画を学んだ彼ならではの傑作だと言えよう。庭の造りは、中央に池を設けた池泉回遊式庭園で、手前に枯山水、その背後に心字池、その奥に渓谷や枯滝を配しており、常栄寺本堂から、また池沿いの園路からの眺めは、どこをとっても見事としか言いようがない。
機会があれば、本堂の畳にジッと座って、しばし庭園を眺め、そして静かに目を閉じて瞑想すれば、あるいは禅の境地らしきものに到達することが出来るかもしれない。ぜひお試しあれ。
文・イラスト=古谷眞之助