朝八時、もう太陽がギラギラ! Aさん宅へ回覧板を届けに行く。舗道を歩いていたら、太さは親指で長さは中指の毛虫が這っていた。背中の中央に山吹色の太い線が入っている(図鑑で調べたら、チョウ目・マダラ科・ヒメクロバの幼虫)。
舗道は、容赦ない太陽光線に熱せられて灼熱。何故にここを歩く? すぐ横の草むらから出てきたのだ。匍匐(ほふく)前進で腹を火傷しないのだろうか? 前進の先は車道。危ないぞ。車に潰されペチャンコになる。
指でつまんで、涼しい草むらに帰してやるのが良い方法にも思えるが。私は毛虫に触れない。毛虫の毛には毒がある。ちょっと触れただけで、赤く腫れあがる。何度も経験がある。回覧板の上に誘導して乗せて草むらにポイ。そう思ったが、もしかして回覧板の上に彼の毛が残っていたら、Aさんがかぶれる。
「そっちは道路だよ。轢かれるよ。死んじゃうよ」。偽善者面して言った。毛虫のことを思っているような態度を取った。毛虫はじっと動かなくなった。聞こえたのかな?
回覧板を届けて帰りに見たら、もうそこには毛虫はいなかった。道路にも轢かれた姿はなかった。成虫になって飛び立ったか? 頭の天辺がすごく暑かったのでそんな気がした。