毎年9月は厚生労働省が定める「健康増進普及月間」。2025年度の統一標語は「1に運動 2に食事 しっかり禁煙 良い睡眠~健康寿命の延伸」で、重点テーマは「睡眠」と定められた。「みんなで健康寿命をのばそう」をスローガンに、全国的にさまざまな啓発活動が展開される。
がん、心臓病、糖尿病、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの生活習慣病は、日本人の医療費の約3割、死亡者数の約6割を占めている。これらの病気は、運動不足や食べ過ぎといった食習慣、喫煙、飲酒、睡眠不足など、毎日の生活習慣が大きく関わっている。
生活習慣病とは、「健康的と言えない生活習慣」が関係している病気のことを指す。食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群のことで、例えば以下のような疾患が含まれる。
若い世代も増加
かつて「成人病」と呼ばれた生活習慣病だが、近年は10代や20代といった若い世代でも血糖値や血圧が高いなどの兆候が見られるようになっている。運動不足や夜型の生活、食生活の欧米化による偏った食事など、ライフスタイルの変化が主な原因だが、初期は自覚症状がないことがほとんどだ。そのため、無自覚のうちに症状が進み、気づいた時には病気が進行していることもある。
予防するには
厚生労働省は「健康寿命をのばそう」をスローガンに、運動、食生活、禁煙、健診・検診の受診といった具体的なアクションの呼びかけを行っている。健康寿命の延伸のためにも、生活習慣を見直し、運動、食事など「自分の健康を自分で守る」ことを意識したい。
まずは体を動かすことを習慣化しよう。特別な運動をしなくても、掃除や洗濯、買い物や通勤・通学の時に歩いたり階段を使ったりするなど、毎日少しずつ続けることが大切だ。
バランスの良い食事も大切なポイント。主食・主菜・副菜をそろえることで栄養バランスがとりやすくなる。エネルギー過多やコレステロールの過剰摂取、ビタミン・ミネラル不足、塩分の過剰摂取、アルコールの飲み過ぎ、偏った食事などは、内臓脂肪蓄積の原因となる。塩分や脂肪のとりすぎ、夜遅い時間の食事は避け、夕食は寝る2時間前までに済ませたい。
さらに、禁煙も重要な予防策だ。タバコは肺の病気や心臓病の原因になる。吸う本人だけでなく、周囲の人にも副流煙として悪い影響を及ぼす。禁煙を始めると、確実に体への負担は少しずつ減っていく。
そして、定期的に健康診断を受けよう。健康寿命の延伸には、健康増進や発病を予防する「一次予防」が重要となる。健診で自身の血圧や血糖値などを知ることが、早めの対策につながる。異常がないかを調べ、必要ならば治療を受けたり、生活習慣を改善したりすることは、元気に過ごすための第一歩だ。
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「健康増進普及月間」の9月、生活習慣病への認識を今一度深めるとともに、病気リスクの早期発見や治療の前段階ともいえる生活習慣の見直しで健康寿命を延ばそう。
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