時代行列で山口の晩秋を彩る「山口天神祭」が、11月23日(日・祝)に古熊神社(山口市古熊1、TEL083-922-0881)など、山口市中心部を舞台に開かれる。同社創建の1373年(応安6年)から、約650年続く伝統祭事だ。
午後1時、神職と獅子舞、御網代車(天神様の御神霊)が古熊神社を出発。同時刻に御先乗、小拝司、大拝司、花神子ら神役の行列と、江戸時代の参勤交代を模した備立(そなえたて)行列(35人)が八坂神社(山口市上竪小路)を出発する。両行列は1時20分に札の辻(山口市大市)で合流。長持ち(20人)と、お稚児さんを乗せた宝恵籠行列も、ここから加わる。
一行は、大市~中市~米屋町~道場門前~西門前とアーケード街を進み、2時頃黄金町方面へ左折する。県道山口秋穂線を山口駅方面に左折し、さらに駅前で左折して駅通りへ。2時45分からは駅通りで備立行列所作を披露する。「イ~サ、ヨイシ~ ヨイトマカナ~」(いさぎよい素直な心でお出迎えしよう)という威勢よいかけ声とともに、長さ5メートルの「大内十文字槍」や弓を右左に投げ入れ、次々と持ち手を交代しながら練り歩く所作が披露される。その様子は、あたかも参勤交代の行列のよう。御旅所(天神通り)には3時に到着し、御網代車の前で祭典が執り行われる。獅子舞、稚児舞、長持唄も披露される。
そして、4時ごろに古熊神社に帰着。重量500キロの御網代車が、50段の石段を一気に駆け上がる。奉納行事終了後には、感謝の「お福わけ」として、約2俵半分の小もちの「もちまき」も実施される。
同神社の境内では午前10時から、子どもたちの剣道大会、奉納相撲大会、合気道奉納演舞、天神うどんや焼き鳥のふるまいなどもある。
神役関係者は次の通り。(敬称略)
大拝司:磯村浩之(湯田温泉)
小拝司:磯村将文(吉敷)
御先乗:井上貴晴(矢原)
花神子:日髙ひかり(矢原町)
神酒官女:大田紗愛
菊官女:土田ももこ