「山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する」ことを目的に活動している「西京シネクラブ」(大久保雅子代表)は、12月27日(土)に「ドマーニ! 愛のことづて」(2023年、イタリア)を上映する。会場は山口市民会館(山口市中央2)小ホールで、上映時間は午前10時半、午後2時、7時からの3回。
1946年5月、戦後まもないローマ。家族と一緒に半地下の家で暮らしているデリア(パオラ・コルテッレージ)は、ことあるごとに手を上げる夫イヴァーノ(ヴァレリオ・マスタンドレア)の暴力に悩みながらも、家事をこなし、いくつもの仕事を掛け持ちして家計を助けている。多忙で過酷な生活ではあるが、市場で青果店を営む友人のマリーザ(エマヌエラ・ファネッリ)や、デリアに好意を寄せる自動車工のニーノ(ヴィニーチョ・マルキオーニ)と過ごす時間が唯一の心休まるとき。母の生き方に不満を感じている長女マルチェッラ(ロマーナ・マッジョーラ・ヴェルガーノ)は、裕福な家の息子からプロポーズされ、彼の家族を貧しい我が家に招いて昼食会を開くことになる。そんなデリアのもとに1通の謎めいた手紙が届き、彼女は「まだ明日がある」と新たな旅立ちを決意する…。
メガホンを取ったのは、イタリアの国民的コメディエンヌ兼女優として活躍するパオラ・コルテッレージ。本作で映画監督デビューを果たし、主演も務めた。本作はイタリアで600万人を動員し、世界的に大ヒットした「バービー」「オッペンハイマー」を押しのけ、2023年のイタリア国内興行収入ランキング1位の大ヒットを記録。イタリア版アカデミー賞と言われる第69回「ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞」では最多19部門にノミネートされ、主演女優賞、助演女優賞、新人監督賞、脚本賞の主要4部門で最優秀賞に輝いた。
チケットは、当日会場で販売。料金は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。電話予約(TEL083-928-2688)すれば、一般料金のみ1500円に割り引きされる。