山口市が取り組んでいる広域県央中核都市づくりは、国全体や山口県の人口が減少していく中にあっても、県央部約60万人の広域経済・交流圏全体の経済成長や定住促進に貢献するような魅力あふれる県都づくりを、山口・小郡両都市核を中心に進めようというものだ。山口都市核では、昨年5月に山口市役所新本庁舎棟の供用が開始された。残る市民交流棟や庁舎前広場、立体駐車場などの一連の整備が、2028年8月ごろの完成を目指して進行中だ。さらに、これを契機とした「歩きたくなる」まちなかづくりに向けた、パークロードから山口駅通りにかけての一体的な歩行動線の確保や、山口駅および駅周辺の機能強化も進められる。
山口市では2021年度から、中心市街地とその周辺エリアを対象に、「居心地が良く歩きたくなるまち」を形成する「まちなかウォーカブル」推進に取り組んでいる。その実現に向けた課題を官民が連携して整理し、取り組みの方向性等を位置付けた「山口市まちなかウォーカブル推進ビジョン」を2025年10月に策定した。今後はこのビジョンに基づき、具体的検討がされていく。
そして、行政・文化施設等が集積する亀山周辺ゾーンと商業施設が集積する中心市街地ゾーン。特性の異なるこの二つのゾーンは、近接こそしているものの、県道204号線によって分断されており、エリア間の回遊が生まれにくい状況となっている。そのため、まずは二つのゾーンをつなぐ主要動線であるパークロードと山口駅通り、そして、これらの結節点である早間田交差点を含め、歩行者が行き来しやすい歩行環境の確保と、訪れた人が歩きたくなるような、にぎわいのある通りの形成が進められる。2023年12月からの官民による会議によって、昨年10月には「山口市亀山周辺・中心市街地活性化アクションプラン」もとりまとめられた。
早間田交差点
今後、パークロードは新本庁舎の庁舎前広場との連続性などに配慮した道路改良と歩道整備が、早間田交差点は平面横断化に向けた道路改良が、県や関係者などと連携しながら推進される。
山口駅通りは歩行者が快適に回遊できるよう、歩道の凹凸の解消や歩道幅員の確保、沿道と道路空間が一体となった良好な都市空間の形成に向けた検討が、地元自治会や商店街関係者からの意見を聞きつつ進められる。
さらに、中心商店街のアーケード内では2023年度から、滑りやすく凹凸のある舗装の改修工事が進行中。今後は、道場門前商店街、西門前商店街、中市商店街を改修。また、さらなるにぎわいの創出や滞留時間の延長につながる施策が、市と商店街関係者との連携で進められていく。
イベント開催時の中心商店街
そして、パークロード周辺には、県の芸術・文化・教育施設が、市役所新本庁舎前には市民会館が立地し、文教エリアとして機能している一方で、エリア内の多くの施設が建設から50年前後経過しているという課題もある。市は今後の街づくりを進めていく中で、現在地周辺に県の文教施設が存続していき、市の施設とも連携していくことで、当該エリアや周辺地域の価値を高め、若者や子育て世代の定住に寄与すると考えている。そのため、県市の施設の在り方などは、市と県で意見交換・情報共有をしながら、協力関係を強化していく考えだ。
一方、大内文化ゾーンには、歴史ある古民家や町屋、路地が点在。風情あるまちなみ景観を形成するなど、高いエリアポテンシャルがあることから、さらなる景観形成や回遊性の向上に向け、市道の美装化や、現存する町屋の保存・活用・継承の仕組みづくりが進められる。また、民間を主体としたエリアリノベーションの組織・体制構築に向けた検討も実施される。
大内文化ゾーン
発見! 山口中心市街地
「まちなかウォーカブル」への取り組みが進められている山口市中心市街地。「居心地が良くあるきたくなるまち」に生まれ変わろうとしています。実際に足を運んで"街歩き"してみると、新しい発見にも出会えるはず。散策のお供に、山口市中心市街地に立地する店舗・企業などを、以下にご紹介します。
※電話番号のクリックで、各社に電話をかけることができます。