山口の夏を告げる風物詩、山口祇園祭開催に向けた関係者による打ち合わせ会が、6月12日に山口市の大殿地域交流センターで開かれた。山口祇園祭振興会、各催しの担当者、大殿・白石地域の各町内会代表者ら、約50人が参加した。
昨年1月に米紙ニューヨーク・タイムズの「2024年に行くべき52カ所」に山口市が選ばれた際「小規模ながら600年の歴史がある」と紹介された同祭は、1369年(応安2年)に大内弘世が京都から勧請(かんじょう)した八坂神社(山口市上竪小路)の祭礼。大内教弘が1459年(長禄3年)に京都から伝えたとされており、7月20日から27日までの1週間、毎年開催されている。
八坂神社・小方礼次宮司と山口祇園祭振興会・宗像常明会長のあいさつに続き、小方宮司が祭典日時と奉納神賑(かみにぎわい)行事について説明。「初日の7月20日(日)が参院選投開票日と重なりそうで、いろいろと影響しそうだ」と話した。また、2年前までは大殿小と白石小の5年生女子児童4人が毎年持ち回りで担当してきた「浦安の舞」の舞姫は、昨年から両校に限定せず募集するよう変更。今回は、宮野小から2人、良城小と小郡南小から1人ずつ参加することになった。そして、天狗(てんぐ)の大面などの「道具」を運ぶ御神幸行列奉仕は、例年通り大内上千坊地域の有志が担当する。
続いて、各行事について担当団体が報告。江戸時代から続く鷺(さぎ)替行事(福引)について同委員会は「世代交代も進めて、今後も子ども神輿(みこし)への寄付など続けていきたい」、鷺の舞奉納について同保存会は「例年通り実施」と述べた。また、昨年5月にニューヨークでの「ジャパンパレード&ストリートフェア」で演奏を披露した山口祇園囃子(ばやし)について同保存会は、「これまでは山口観光コンベンション協会の管轄だったが、先般山口祇園囃子保存会を立ち上げ。今後は保存会が運営していく」と話した。そして、昨年に続いて中日の7月24日(木)には御旅所で演奏を奉納するとした。市民総踊りについては、担当する山口商工会議所(欠席)に代わって小方宮司が「今年の踊りの列は、神様のいらっしゃる御旅所前までやってくる」ことを報告した。
次に、祇園祭振興会事務局が、3基の御神輿による御神幸・御還幸奉仕について報告・確認。山口市観光交流課から「例年50人から80人の若手職員が担ぎ手として参加しているが、選挙の運営にのべ1000人もの手が取られるため、今年の参加は少なくなる」との説明もあり、各町内への担ぎ手募集が、あらためて呼びかけられた。
御輿担ぎ手を募集
現在、個人や企業単位での神輿の担ぎ手が、広く募集されている。最も大きな「8角」は150人、「6角」は130人、「4角」は120人の担ぎ手が必要で、約2キロの市中を交代しながら練り歩く。
男性は、20日と27日の両日もしくは1日だけでの参加も可能。時間は、着替えも含めて午後6時から9時半ごろまでで、参加は無料。応募締め切りは7月10日(木)。申し込み・問い合わせは、山口祇園祭振興会(TEL083-920-0222)へ。
女性は27日のみの参加で、「4角」を担ぐ。午後3時半に集合し、巡行は9時半ごろまで。参加料は500円(御守木札と玉串料)で、定員は120人(先着)。締め切りは7月10日。申し込み・問い合わせは、山口市商店街連合会(TEL083-902-0892)へ。